コロナ下「分散避難」に注目

 「新型コロナウィルスの感染拡大で、災害時の避難のあり方が見直されてきている。避難所の収容能力はコロナ対策で大きく減り、避難したとしても感染リスクがつきまとう。」こんな記事が28日付の朝日新聞に掲載されています。防災システム研究所の村山所長の談話として、「今の避難所の収容能力の2分の1から7分の1まで低下している。」とあります。そこで注目されているのが「分散避難」だというのです。
 一方19日には近江八幡社会福祉協議会が地域福祉リーダー研修の一環として「西日本豪雨被災地から学ぶ」という研修会を実施されています。平成30年に未曽有の豪雨災害に見舞われた倉敷市真備町の「災害に強い地域づくり」から学ぶ研修です。町を流れる川が決壊し、最大5mの洪水に見舞われたこと、水が引くまでに3日もかかり、救助ボートに乗れなかった高齢者もいたこと、避難所の体育館には2000人が集まったことなどのお話を聞かれたそうです。
 そんな中、今、安土学区では「一体型コミュニティセンター」の建設を進めようとの動きがあります。古くなったとはいえ、十分な広さのホールと多くの研修室を備えた今のコミセンや、安全な場所に建っている小学校を、浸水想定区域に移転して、学校とコミセンが一体となった施設にしようという動きです。コロナウィルス感染症の収束が見えない中、100年に一度クラスの災害が毎年各地で発生するこの時代に、わざわざ避難場所を一ヶ所に集約する良さはどこにあるのでしょう?
 豪雨になればJRの古い地下道は冠水して通れなくなり、南側の人が移転候補地に避難すること自体が難しくなります。また北側の人も小学校の移転候補地が冠水すれば、船で避難所に行くことになるのでしょうし、小学生が学校にいる時に冠水すれば、学校自体は浸水しなくても、水が引くまで家に帰れなくなるのです。災害時の避難のありかたを考え直そうという時代に、「一体型避難所」が本当にふさわしい施設となるのでしょうか。そんなことをしなくても、今の安土には安全な場所に「防災コミュニティセンター」や「総合支所」、現安土小学校や体育館、コミュニティセンターがあり、計画的に分散避難ができるのではないのでしょうか。  


2021年06月29日 Posted by ころっけパパ at 22:20Comments(0)ころっけパパのひとりごと

全国の公立校3割が災害リスク地に 備え不十分な実態も

 今日の新聞や報道番組でこんな報告がされました。文科省による調査結果を受けての報道です。報告書によると『全国の公立の幼稚園や小中学校、高校などの約3割に当たる1万1175校が、河川が氾濫した場合に浸水する可能性が高い「浸水想定区域」や、地滑りなどの恐れがある「土砂災害警戒区域」に立地していた』とのことですが、この報告を見て「こんなようけの学校が浸水想定域に建ってるやないか、安土やかて問題あらへん」と思いますか?子どもがよく言う「ぼくだけちゃうで、○○君もやってるやんか」という理屈でしょうか。報告書は併せて『浸水想定区域にある学校の14・9%、土砂災害警戒区域にある学校の21・0%が法律で義務づけられている「避難確保計画」を作成していないなど、災害に対する備えが不十分な実態も判明した。』とあります。また『こうした区域の学校には、17年の水防法などの改正により、避難経路や誘導方法などを定めた避難確保計画を作成して市区町村に報告し、計画に基づく避難訓練を実施することが義務づけられた。』ということです。
 学校規模が大きくなりやむを得ず分離したり新設したりする必要が生じた場合で、どうしても用地確保が難しい場合は、このような土地に建設する場合もあるのでしょう。しかし、現在建っている学校があり、その場所は1000年に一度クラスの雨が降っても浸水等の被害は起こらないと分かっている場所から、わざわざ「浸水想定区域」に移転し、避難確保計画を作成し、計画に基づく避難訓練を実施し、止水板を設置するなど建物の浸水防止策を講じ、変電設備のかさ上げなどを実施してまで移転する必要性はどこにあると思われますか?これらの対策をしていない場合、校舎の浸水や変電設備の故障で教室や電気が使えなくなり、避難所としての運営や学校再開の妨げとなる恐れがあるとのこと。現地で建替え、現在のコミセンを大規模改修して使う場合と比べて、建設コストはかなり多くなり、建設期間も長くなり、子どもたちの安全確保にも今以上の配慮が要ることを考えれば、「子どもたちのために早く移転を」とおっしゃる根拠はどこにあるのでしょうか。  


2021年06月08日 Posted by ころっけパパ at 17:10Comments(0)ころっけパパのひとりごと

冒険ひろばとコンサート

 今日は月に一回の西の湖冒険ひろばの日。心配していた雨も上がり、ちょっと汗ばむ陽気になりました。自然楽校の大きな木の枝にはいつものブランコが、そして二本の木の間にはスラックラインの紐が渡されています。やって来た子どもたちはさっそくブランコに乗ったり、ロープにつかまって揺すったりと、思い思いに楽しんでします。ここでの遊びは全く自由。置いてある道具を使ったり、落ちている木の枝で遊んだりと何をしてもOKなんです。
 今日の特別企画は校舎の前の広場でのミニコンサートです。ゲストはキーボード奏者のAIさんです。ふだんはジャズグループのキーボード担当なんですが、今日は自然楽校の子どもたちのために、子どもたちが学校で使っている鍵盤ハーモニカの演奏に来てくれました。鍵盤ハーモニカといえば、今では幼稚園や保育園でも使っていて、子どもたちの意識の中では「楽器」というより、教材教具という意識が強いのではないでしょうか。そんな鍵盤ハーモニカも、プロのAIさんが手にすると、その音色も、奏法も、学校で“鳴らしている”ものとはまるで違っています。すぐ前で聴いている子どもたちは、ちゃんと演奏したら、あんなに素敵な楽器なんだと、鍵盤ハーモニカを見直したのではないでしょうか。
 ミニ演奏会の終わりに、みんなで「パプリカ」を歌って、楽しいコンサートは終わりました。AIさんの後ろに立てかけてある絵は、このコンサートのために、朝から子どもたちが描いたものなんですよ。
  


2021年06月06日 Posted by ころっけパパ at 18:20Comments(0)ころっけパパのひとりごと