地下道事故と安土コミュニティエリア

 12月9日の新聞に「地下道水死 遺族が近江八幡市と県提訴」という記事が掲載されました。記事にもあるように、この地下道は以前から度々冠水しています。死亡事故の原因究明が待たれるところですが、さらに気がかりなのは、新しいコミュニティエリアが造られようとしている場所は、この地下道から100m足らずのところです。地下道に流れ込んでいるのは、ハザードマップで浸水想定がされているこのコミュニティエリア予定地に溜まる水なのです。
 9月1日に発行された安土コミュニティエリア整備検討通信に、この浸水想定区域に決まった経緯が書かれていますが、大事なことが省かれているため、経緯を知らない人が読むと、あたかも住民の合意に基づいて決まったかのように読める内容です。実際はどうなのでしょうか。
 まず、この区域にコミュニティエリアを造る構想は、まち協が発足する前の準備会の時から、既定路線として決まっていたのです。ところがまち協が発足して立ち上げた「拠点検討委員会」や翌平成26年度の「安土コミュニティセンター等建設委員会」では結論が出ず、「丁寧に時間をかけて、住民のコンセンサスを得る必要がある」との答申が出されたのです。
 これにしびれを切らしたまち協は、検討の場を自治連合会へと移行させ、平成28年に当時の区長に賛否の判断をさせたのです。心ある区長は「いったん持ち帰って区民の意見を集約したい」との申し出をされたのですが、連合会長から「区長は住民の代表として選ばれているはずだから、ここで判断してもらって何ら問題はない」と押し切られる形で賛成の署名をされたのです。しかしそれを知った一部の地域では「そんな大事なことを何の相談もなく区長が勝手に決めることではない」との意見も出され、賛成を反対に書き換える自治会もあったのです。ですから一体化整備賛同自治会74%というのは、きわめていい加減な数字なのです。
 ここまでは「コミュニティエリア」をどうするのか、という検討だったのですが、令和に入ると、突然論点がコミュニティエリアから小学校の建替えへと変わります。

  


2022年12月22日 Posted by ころっけパパ at 22:00Comments(0)ころっけパパのひとりごと